久我山栞は死しても尚、自殺を繰り返していた。 もう一度死ねば、成仏できるのではないか。 だが何度死んでみても、魂は現世にしがみついたまま。 失った記憶の中に、手がかりがあるのかもしれない。 忘れてしまった未練があるのかもしれない。 名前以外、なにも覚えていない。 自分はどういう人間なのか。 なぜ死んだのか。 意思疎通のできる唯一の生者である“あなた”と共に、栞は自らの記憶と死様を追い求める。