令嬢サディスティック 下克上コンスピラシー

佐治一族の直系企業・株式会社SAZIに新卒採用され、
既に生涯の幸運を使い果たした感のある社会人一年生・津田成実。

この地に生まれ育ち、隣接県の大学に進学した後、
故郷の企業に就職を決めた凡庸なる人生は、入社初日に変転を迎えた。

来賓に挨拶を貰い、社長の訓示を聞き、新人研修グループの割り当てを確かめて、
正社員としての第一歩を踏み出した成実は、踏み出した第一歩の真下に奈落へと繋がる落とし穴が用意されていたことを知る。

社員寮への帰り道で、突然、何者かの襲撃を受けた成実は、
車の中へと押し込まれてしまう。

それから三日後、
高価な調度品で統一された部屋で悠然と成実の到着を待っていたのは、佐治家の次女・絵理香だった。

「ようこそ、新入社畜の津田成実クン。アンタの配属先はここに決まったわ。
アタシがアンタの唯一にして絶対の上司、佐治絵理香。
徹底的に扱き使ってあげるから、アタシを満足させられるように励みなさい」

成実の内股に彫り込まれた『絵理香専用』の刺青を見下ろして、絵理香は驕慢な笑みを浮かべる。

成実は、株式会社SAZIの社員としてではなく、
そのオーナー令嬢の遊び相手――サディスティックな欲望を叩きつける標的として採用されたのだ。

「喜びなさいよ。
アタシに選ばれたってことは、それなりに見た目が良いってことなんだから。
まあ、そちらの具合は使ってみないとわからないけれど……」

素っ裸に引ん剥かれ、縄で縛り上げられた成実の股間を見下ろして、
挑発的に嘲り笑う絵理香。

股間とプライドを踏み躙られ、自分の立場を理解させられた成実は、
隷属的な境遇からの脱出と逆襲を心に誓い、好機の到来を待つのだった。