空中王国ネオスフィア。Eテクノロジーの奇跡のわざにより、天空をゆく白き大地のそのすがた。はるか太古から、侵し難き聖域として地上人の畏敬の対象であった神聖王国。ですが、その輝かしき栄光の名も遠いまぼろし…… 十数年前の世界統一戦争。その戦後復興にたちおくれた王国は、ちゃくちゃくと近代化を果たしてゆく他の国々を尻目に、ゆるやかな衰退のみちを歩みつつありました。 地上世界とネオスフィアをつなぐ、太古の遺産である空中船「Eシップ」の行き来も、さいきんではめっきり減る一方。この状態を重くみた王国の貴族たちは一計をはかります。 かつて数々の滅びかけた都市や国を甦らせたという、伝説の発明家「大工匠プロスペロ・フランカ」を呼びよせて、王国の再建にあたらせればいい……と。貴族たちは、プロスペロに「ただちに出向き王国の立て直しを開始せよ」との手紙を送りつけました。 ですが当然といえば当然。そんな失礼な手紙でプロスペロがやって来るはずもありません。 一方的にプロスペロをあてにしていた貴族たちはもうカンカンです。 でも話はここで終わりません。プロスペロは、自分のかわりに、孫娘である新米工房士ナノカをネオスフィアによこしてきたのです。